AIで作った3Dモデルは編集できる — 結論から
AIで生成した3Dモデルは、書き出したデータ(GLB や 3MF といった標準ファイル)を別のソフトに読み込むことで、あとから自由に編集・活用できます。AI生成はゴールではなく出発点です。生成したモデルを、無料の3Dソフト Blender で作り込む、ゲームエンジンで動かす、3Dプリント用のデータに整える、回転動画にして共有する——用途に応じて4つの主要ルートがあり、いずれも「AIで作った1体」を土台に始められます。
このガイドは、「AIで3Dモデルを作ってみたけれど、この先どう扱えばいいのか分からない」という3D初心者のクリエイター向けに書いています。まず4ルートの全体像を1枚の表で見比べ、それぞれの入り口となる形式(どのファイルで書き出すか)と、向き・不向きを正直に整理します。個別の詳しい手順は、各ルートの専用ガイドへのリンクをたどってください。
※現在の Figmee はフィギュア風画像の生成と 3D モデルデータ(GLB / 3MF)のダウンロードを提供しています。実物の 3D プリント注文は準備中(Coming Soon)です。以下で3Dプリントに触れる箇所は、書き出したデータをご自身のプリンタや外部サービスで出力する場合の解説です。
4つの編集・活用ルート 比較表
まずは全体像です。自分の目的に一番近い行から読み始めてください。
| ルート | 何ができるか | 使う形式 | 難易度 | 費用の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| Blenderで作り込む | 形・色・ポーズ・小物追加まで自由に編集 | GLB | 中〜高(学習必要) | ソフトは無料 | 細部まで思い通りに調整したい人 |
| ゲームエンジンで使う | Unity / Unreal / Godot に取り込んで動かす | GLB(glTF) | 中 | エンジンは基本無料 | 作品をゲーム・アプリに使いたい人 |
| 3Dプリント用に整える | スライサーに読み込んで印刷準備 | 3MF / STL | 中 | プリンタ・外部サービス費用 | 立体データとして出力したい人 |
| 動画にして共有する | 回転する様子をSNS向けの動画に | 動画(WebM / MP4) | 低 | 無料〜 | SNSで見せたい・記録したい人 |
※難易度・費用は一般的な目安です。使うツールやプランで変わります。
このうち「まず何形式で書き出すか」が分かれ道になります。ファイル形式そのものが分からない場合は、GLBファイルとは?開き方・使い道・変換方法と3MFファイルとは?STLとの違いを先に読むと、以降の話が理解しやすくなります。
編集を始めるまでの基本4ステップ
どのルートでも、入り口の流れは共通です。環境の準備を除けば、書き出し自体は数分で終わります。
- AIで3Dモデルを生成する(数分〜十数分) — 元になる1体を用意します。Figmee ならイラストやキャラクター画像をアップロードし、フィギュア風画像を経て3Dモデルを生成できます。イラストからの作り方はイラストを3D化する方法の完全ガイドにまとめています。
- 目的に合う形式で書き出す(1〜2分) — 3Dソフトやゲームエンジンに持ち込むなら GLB、3Dプリントを見据えるなら 3MF を選びます。Figmee で3Dモデルを生成すると、GLB と 3MF の両方をダウンロードできます。
- 持ち込み先のソフトに読み込む(数分) — Blender なら「ファイル > インポート」、ゲームエンジンならプロジェクトにドラッグ&ドロップ、スライサーなら「開く」から読み込みます。
- 確認して編集・調整する — 読み込み直後は、スケール(大きさ)・向き・色(テクスチャ)を確認するのが定石です。ここから各ルートの本番作業に入ります。
ルート1:Blenderで作り込む
もっとも自由度が高いのが、無料の3DソフトBlenderに持ち込むルートです。Blender は2026年時点で無料のオープンソースソフトで、blender.org から入手できます。AIが作った形をベースに、頂点を動かして形を整える、色を塗り直す、ポーズを変える、小物を足す、といった編集ができます。
Blender は glTF 2.0 のインポート機能を標準で備えており(公式マニュアル上、glTF 2.0 アドオンは既定で有効)、GLBファイルをそのまま読み込めます。読み込むと、AIモデルのマテリアルは Blender の Principled BSDF ノードとして再構築され、テクスチャ(色や質感の画像)も一緒に取り込まれます。
「AIで試作 → Blenderで本番の作り込み」という進め方は、学習コストと仕上がりのバランスが良い王道です。具体的なインポート手順とつまずきポイントは、Figmeeで試作 → Blenderで作り込む完全ガイド【GLBインポート手順】で1ステップずつ解説しています。
ルート2:ゲームエンジンで使う
作ったモデルをゲームやアプリの中で動かしたいなら、ゲームエンジンに取り込みます。GLB(glTF 2.0)は、Unity3D・Unreal Engine・Godot といった主要エンジンで扱える汎用形式で、Web や native アプリでの配信を前提に設計されているため、リアルタイム表示に向いています。
ただし、AI生成モデルはそのままではゲーム向けに最適化されていない点に注意が必要です。ポリゴン数が多め、ボーン(骨組み)が入っていないため動かすにはリギングが要る、といった追加工程が発生します。「置いて眺める背景オブジェクト」ならすぐ使えますが、「歩かせる・喋らせる」には別途セットアップが必要、と理解しておくと期待値がずれません。
ルート3:3Dプリント用に整える
立体データとして出力したい場合は、3Dプリント向けの形式に整えます。フルカラー印刷を見据えるなら 3MF、単色や汎用なら STL が定番です。Figmee は、テクスチャ(色)を埋め込んだフルカラー対応の 3MF を書き出せます。書き出した 3MF や STL を、プリンタに付属するスライサー(印刷用の設定ソフト)に読み込むことで、印刷の準備に進めます。
なお、Figmee 自身の実物プリントサービスは準備中(Coming Soon)です。現時点は、書き出したデータをご自身の3Dプリンタや外部の3Dプリントサービスで出力する立て付けになります。細いパーツの厚みや素材の条件は、出力側で確認してください。スライサー設定の基本は3MFファイルを自宅3Dプリンタで印刷する準備 — スライサー設定の基本で扱っています。
ルート4:動画にして共有する
編集ソフトを開かずにいちばん手軽なのが、モデルを回転動画にして共有するルートです。Figmee には、ブラウザ上で3Dモデルを360°回転表示する機能と、その回転をターンテーブル動画(WebM または MP4 形式)として書き出す機能があります。書き出した動画はそのままSNSに投稿でき、静止画では伝わりにくい立体感を見せられます。「作った記録を残したい」「反応を見たい」段階では、まずこのルートが向いています。
どのルートを選ぶ?
- 細部まで思い通りに直したい → ルート1(Blender)。学習は要りますが、上限がありません。
- ゲーム・アプリに組み込みたい → ルート2(ゲームエンジン)。リギング等の追加工程を前提に。
- 立体物として出力したい → ルート3(3Dプリント)。まずは 3MF / STL で書き出し。
- とにかく手早く見せたい・記録したい → ルート4(動画化)。編集ソフト不要で最短。
迷ったら、費用も学習も最小のルート4から試し、もっと手を入れたくなったらルート1へ進む、という順番が無理がありません。
よくある質問
AIで作った3Dモデルは、あとから形を変えられますか?
はい。GLB などの標準形式で書き出せば、Blender をはじめとする3Dソフトに読み込んで、頂点の移動・色の塗り直し・パーツの追加といった編集ができます。AI生成は完成品ではなく、編集の出発点として使えます。
編集にはどのファイル形式で書き出せばいいですか?
3Dソフトやゲームエンジンに持ち込むなら GLB、3Dプリントを見据えるなら 3MF が基本です。Figmee は GLB と 3MF の両方を書き出せるので、目的に合わせて選べます。形式の違いはGLBファイルとは?と3MFファイルとは?で解説しています。
AIモデルをそのままゲームで動かせますか?
置いて表示するだけならすぐ使えますが、キャラクターを動かすにはボーンを入れるリギングという工程が別途必要です。AI生成モデルには通常ボーンが含まれないため、そこは追加作業になると考えてください。
版権のあるキャラクターを3D化して編集・公開してもいいですか?
公式・版権のあるキャラクターの立体化や商用利用は、原則として権利者の許諾が必要です。編集や公開の前に、各作品のガイドラインを確認してください。自分が権利を持つオリジナルのイラスト・自作キャラなら、こうした心配なく扱えます。
まとめ
AIで作った3Dモデルは、書き出したデータを別のソフトに読み込むことで、Blenderでの作り込み・ゲームエンジンでの利用・3Dプリント用データ化・動画化という4つのルートに展開できます。入り口は「どの形式で書き出すか」。汎用編集やゲームなら GLB、プリントなら 3MF、共有だけなら動画、と目的から逆算するのが近道です。
まずは1体を用意して、いちばん軽いルートから試してみてください。手を動かすうちに、次にどこまで作り込みたいかが見えてきます。Blenderで本格的に編集したくなったら、GLBインポートの完全ガイドから始めましょう。




