TRPGの探索者やPC(プレイヤーキャラクター)の立ち絵を3Dにするには、全身が描かれた立ち絵を1枚用意し、イラストから3Dモデルを作るサービスに読み込んで、3D画像→3Dモデルの順に作ります。三面図や表情差分は要りません。ただし、Picrewで作った立ち絵や絵師に依頼した立ち絵は、先にメーカーの利用範囲や絵師の許可を確かめます。同卓の仲間のPCを3Dにして贈るときは、そのPCを作ったPL(プレイヤー)に先に聞くのが前提です。
この記事では、立ち絵を3Dにするとできること、Picrewと依頼絵の利用範囲の確かめ方、Figmeeでの手順と目安の時間、うちよそ(自分の子とよその子)の相手に贈るときの注意、英語圏のTTRPGでのキャラクターの立体化の例を順に整理します。
※現在のFigmeeが提供しているのは、描いたイラストから作るフィギュア風画像、3Dモデルデータ(GLB / 3MF)、3Dモデルの回転動画です。実物の3Dプリント注文は準備中(Coming Soon)です。実在の人物・動物・物・風景を撮った写真や、写真のように見える画像は3Dにできません。
探索者やPCの立ち絵を3Dにすると何ができる?
立ち絵1枚から、横顔や後ろ姿まで360°回して見られる3Dモデルと、約6秒で2回転する回転動画ができます。卓の告知やセッション後の振り返り、同卓の仲間との共有に使えます。できるのは形と色の3Dで、骨組み(リギング)を入れて動かすデータではありません。
立ち絵は正面の1枚であることが多く、背中の装備や後ろ髪の形は、描いた本人も決めていないことがあります。3Dにして回すと、AIが推測で補った後ろ姿が見えるので、「この子の背中はこうかもしれない」という手がかりになります。推測なので設定と違うこともあり、そのときは設定のほうを優先します。
Figmeeでできることは次のとおりです。
| できること | 内容 |
|---|---|
| 3D画像(フィギュア風画像) | 立ち絵から立体感のある1枚の画像を作る。品質に応じて1〜3トークン |
| 3Dモデル | 3D画像から3Dモデルを作り、ブラウザで360°回して見る。GLBと3MFで保存できる。5トークン(アカウントにつき初回1体は無料) |
| 回転動画 | 3Dモデルが約6秒で2回転する正方形の動画(右下にFigmeeのロゴ)。トークンは使わない |
| 別のポーズ | キャラクターとして登録し、「ポーズ・シーン」を200文字まで書いて、見た目を保つようにしながらポーズを変えた3D画像を作る。品質に応じて1〜3トークン |
| 共有 | 作品を公開すると共有リンクができる(公開した作品は「みんなのギャラリー」にも並ぶ) |
向いているのは、自分で描いた立ち絵や許可を得た立ち絵から、探索者を立体で見てみたい人、卓の仲間に回転動画で見せたい人です。向いていないのは、オンラインセッションで動かすデータが欲しい人(リギングやアニメーションには対応していません)と、実物の駒が欲しい人(実物の3Dプリント注文は準備中です)です。
Picrewで作った立ち絵は3Dにしていい?
Picrewの画像は、画像メーカーごとにクリエイターが決めた利用範囲の中で使います。 3D化を許すかどうかは多くの場合はっきり書かれていないため、メーカーの説明に明確な許可が無ければ控えるのが安全です。Picrewのヘルプも「明確な許可がなく、判断が難しい場合のご利用はご遠慮ください」と案内しています。
Picrewの「守って欲しいこと」のページでは、利用範囲を「個人」「非商用」「商用」「加工」に分けています。「加工」は「色を変える、描き足すなどの加工を行うことができます」と説明されていて、3Dにすることが加工に入るかは書かれていません。あわせて、公序良俗に反するコンテンツでの利用のほか、次の行為などを禁止しています。
- 「Picrewで作成した画像を、そのまま、もしくは加工して、再配布すること」
- 「Picrewで作成した画像が、クリエイター以外の著作物であるかのように誤解を与える行為」
- 「画像をメインとした制作物、商品等を販売もしくは配布すること」(例として、ポストカード、缶バッジなどのグッズ、待ち受け画像、デザインテンプレートなど)
また、「各画像メーカーの説明文に、利用範囲に関する記載がある場合はそちらが優先されます」とされています。出典:Picrew「守って欲しいこと」(2026年11月7日に確認)
3D化に当てはめると、確かめる順番は次のようになります。
- 画像メーカーの説明文を読む:3D化・AIでの加工・立体物について書かれていれば、それに従います
- 利用範囲の区分を見る:「加工」が許されていない場合、3Dにするのは控えます
- 公開・配布するかを考える:3Dモデルや回転動画を公開すると、加工した画像の再配布に当たる可能性があります。3MFで出力して人に渡すと、画像をメインとした制作物の配布に当たる可能性があります
- 判断がつかなければ使わない:クリエイターの明確な許可が無ければ控えます
Picrewのヘルプでは、画像メーカーで作ったキャラクターデザインをもとに自分でイラストを描く場合についても、利用許可の範囲は原則として「画像メーカーを利用して作成した画像」が対象で、クリエイターが説明に許可を明記している場合などはそれに従うよう案内しています(出典:Picrewのよくある質問「画像メーカーで作成したキャラクターデザイン等を元に、イラストなどの創作を行ってもいいですか?」、2026年11月7日に確認)。Picrewの見た目を自分で描き直してから3Dにする方法も、同じように確かめが必要です。
絵師に依頼した立ち絵は?
依頼して描いてもらった立ち絵の著作権は、原則として描いた絵師にあります。依頼者が使える範囲は依頼サービスの規約と依頼のときの取り決めで決まり、3D化について直接の定めがあることは少ないため、3Dにする前に絵師に聞きます。依頼する前なら、依頼文に「3Dにしたい」と用途を書いておくのが確実です。
たとえばSkebの利用規約は、依頼者に許す使い方を「個人観賞」「SNS上のプロフィール画像」などに限っています。Skeb・ココナラ・SKIMAの規約の条文と、絵師への頼み方の文例は、依頼したイラストの3D化に許可は要る?にまとめています。
1枚の立ち絵から3Dにする手順は?
立ち絵を確かめ、アップロードして3D画像を作り、3Dモデルを作って回す、の順です。全体で10〜20分ほどが目安です。三面図や表情差分は要りませんが、描かれていない背中側はAIが推測で補います。
- 立ち絵を選ぶ(5分):全身が入っていて、正面〜やや斜め向き、背景が無地に近いものが向いています。キャラクターシート(キャラシ)の一部を切り抜くときは、文字や枠が入らないようにします。紙に描いた絵は撮影・スキャンした画像でもかまいません(PNG・JPEG・WebP、1枚20MBまで)
- 使ってよい絵か確かめる(5分):自分で描いた絵ならそのまま進めます。Picrewの画像や依頼した立ち絵は、上の節のとおり確かめます
- アップロードして3D画像を作る(2〜3分):品質を「標準」「Pro」「Max」から選び、フィギュア風画像を作ります。顔・髪・衣装・持ち物が立ち絵どおりかを見ます
- 3Dモデルを作る(数分):できた3Dモデルをブラウザで360°回し、横と後ろを確かめます
- 回転動画を書き出す(2分):作品の画面の「360°動画を作る」から書き出します。パソコンのChromeとEdge、AndroidのChromeが対応していて、Safari(iPhone・iPadを含む)やFirefoxでは使えない場合があります
- 別のポーズを作る(任意・数分):キャラクターとして登録し、「調査中に懐中電灯を構えている」のようにポーズを書くと、見た目を保つようにしながらポーズを変えた3D画像を作れます
登録特典で無料トークンが5つ付与されます(登録から3か月有効・同じメールアドレスでの初回登録時のみ)。使うトークンは、3D画像が品質に応じて1〜3、3Dモデルが5で、3Dモデルはアカウントにつき初回1体が無料です。追加のトークンは550円で5つ購入できます。生成に失敗したときは、使ったトークンが自動で戻ります。
イラストから3Dモデルを作る流れと、3D化がうまくいく絵のコツはイラストを3D化する方法【2026年版】で詳しく解説しています。
うちよその相手に贈るとき何に気をつける?
サプライズで作らず、先にそのPCを作ったPLに聞きます。立ち絵を描いた人(PL本人・絵師・Picrewのクリエイター)と、システムやシナリオの決まりもあわせて確かめます。贈るときは、相手が見たい形(回転動画・3Dのデータ)で渡します。
Yahoo!知恵袋には、同卓者のPCをグッズにして贈りたいという質問(2022年2月23日)があり、ベストアンサーは確認すべき権利として「システム作者の権利」「立ち絵作成者の権利」「そのPCを作成したPLの権利」の3つを挙げています。別の回答者は「間違っても決してサプライズで作ろうなどと考えないでください」と書いています(出典:Yahoo!知恵袋の質問、2026年11月7日に確認)。それぞれ一人の回答者の意見ですが、贈る前に確かめる相手を整理するのに役立ちます。
| 確かめる相手 | 確かめること |
|---|---|
| そのPCを作ったPL | 自分の子を3Dにされてよいか。どこまで見せてよいか(本人だけ・卓の中だけ・公開) |
| 立ち絵を描いた人 | PL本人が描いたならPLに。絵師の依頼絵なら絵師の許可、Picrewならメーカーの利用範囲 |
| システム・シナリオの決まり | シナリオ固有の衣装・NPC・ロゴなどが入る場合は、そのシステムやシナリオの二次創作のガイドライン |
PLに聞くときの文例です。
この前の卓、楽しかったです。〇〇さん(PC名)の立ち絵を、AIで3Dにして回転動画にしてみたいのですが、作ってもいいですか? 作ったものは〇〇さんにだけ送って、公開はしません。立ち絵を描いた方の許可もこちらで確かめます。気が進まなければ遠慮なく断ってください。
贈り方は次の3つから選べます。
- 回転動画を送る:トークンを使わずに作れて、相手は動画として見るだけで済みます。いちばん手軽です
- 共有リンクを送る:相手がブラウザで3Dモデルを回せます。ただし共有リンクは作品を公開したときにできるもので、公開すると「みんなのギャラリー」にも並び、共有ページには元の立ち絵も表示されます。公開してよいかを相手と立ち絵の作者に確かめてからにします
- 3Dのデータ(GLB)を渡す:相手が3Dビューアや3Dソフトで開けます。データは受け取った人が複製・加工できるので、渡してよいかを先に確かめます
実物の駒を作って贈ることは、いまのFigmeeではできません(実物の3Dプリント注文は準備中〈Coming Soon〉です)。
海外のTTRPGではどうしている?
英語圏のTTRPG(D&Dなど)向けには、自分のキャラクターをブラウザ上でカスタマイズしてミニチュアを作れるHero Forgeのようなサービスがあります。立ち絵から作るFigmeeとは出発点が違うので、何を残したいかで選びます。
ゲーム情報サイトのWargamerは、Hero Forgeを「ブラウザで、カスタマイズしたTTRPGのミニチュアを作れる」サービスとして紹介し、いちばん安い選択肢は自宅でプリントできるSTLファイルのダウンロードだとしています(出典:Wargamer「Hero Forge」、2023年9月29日更新・2026年11月7日に確認)。
| 方法 | 出発点 | 主にできるもの |
|---|---|---|
| ミニチュアを作るサービス(Hero Forgeなど) | サービスの画面でキャラクターをカスタマイズ | ミニチュアのデータ(STL)や出力したミニチュア |
| 造形師にスカルプトを依頼 | 立ち絵や設定を渡して相談 | 依頼の内容次第(費用と期間は見積もり) |
| Figmee | 描かれた立ち絵1枚 | 立ち絵の見た目を元にした3Dモデル(GLB / 3MF)・回転動画・別ポーズの3D画像 |
立ち絵の絵柄や塗りを残したまま立体で見たいならFigmee、ミニチュアとして遊ぶことが目的ならミニチュア向けのサービスや造形師への依頼、と目的で分けると迷いません。Figmeeで保存できる3MFは自分の3Dプリンターや出力サービスで使うためのデータで、そのまま印刷できるか、細かい形がどこまで出るかはプリンターやソフトによって異なります。
よくある質問
Q. 三面図や表情差分がなくても3Dにできますか? A. できます。全身が描かれた立ち絵1枚から作れます。描かれていない背中側はAIが推測で補うため、設定と違う場合は設定のほうを優先してください。
Q. 同卓の仲間のPCを、内緒で3Dにして驚かせたいのですが。 A. 先にそのPCを作ったPLに聞いてください。自分の子をどう扱われたいかは人によって違います。立ち絵を描いた人の許可と、どこまで見せるかも、あわせて確かめます。
Q. 作った3Dモデルをセッションで駒として使えますか? A. Figmeeでは実物の駒は作れません(実物の3Dプリント注文は準備中〈Coming Soon〉です)。保存できる3MFはご自身の3Dプリンターや出力サービスで使うためのデータですが、そのまま印刷できるかや細部の再現は、プリンターやソフトによって異なります。
まとめ
探索者やPCの立ち絵は、全身が描かれた1枚があれば、3D画像→3Dモデル→回転動画の順に、10〜20分ほどで立体にできます。自分で描いた立ち絵ならそのまま始められ、Picrewの画像はメーカーの利用範囲、依頼した立ち絵は絵師の許可を先に確かめます。
うちよその相手に贈るときは、サプライズにせず、PL・立ち絵の作者・システムやシナリオの決まりを確かめてから、回転動画のような相手が受け取りやすい形で渡してください。




