GLB を 3MF にする道は 3 つあります。Figmee で作ったモデルなら変換せず、3MF をそのまま保存します。スライサーが GLB を読めるなら読み込んで 3MF プロジェクトとして保存し、読めないなら Blender で GLB を開いて 3D プリント向けの形式に書き出し、スライサーで 3MF として保存します。
どの道を選ぶかで、色がどこまで残るかが変わります。この記事では、自作キャラクターの GLB を 3D プリント用のデータにする前提で、3 つの方法の手順と、変換後に確認することを順に整理します。
※現在のFigmeeは、アップロードした絵やイラストからフィギュア風画像と3Dモデルデータ(GLB / 3MF)を生成・ダウンロードできるサービスです。実物の3Dプリント品の販売は準備中(Coming Soon)で、Figmeeから直接プリント注文はできません。
GLB と 3MF の違い
GLB は 3D モデルを「見せる・渡す」ための形式、3MF は 3D モデルを「印刷する」ための形式です。どちらも色を持てますが、作られた目的が違います。
| 比較項目 | GLB | 3MF |
|---|---|---|
| 策定する団体 | Khronos Group(glTF 2.0) | 3MF Consortium(ISO/IEC 25422:2025) |
| 主な用途 | Web 表示・ゲームエンジン・3D ソフトでの受け渡し | 3D プリント |
| 色・テクスチャ | 持てる | 持てる(フルカラー対応) |
| 印刷設定・サポート | 持たない(表示用の形式) | 一緒に保存できる |
| 主に開くソフト | Blender など glTF 対応の 3D ソフト | PrusaSlicer・Cura などのスライサー |
GLB の中身はGLBファイルとは?、3MF の中身と STL との違いは3MFファイルとは?で詳しく解説しています。OBJ や FBX も含めた形式の使い分けはOBJ・FBX・STL・GLBの違いにまとめています。
方法1:Figmeeなら変換は要らない
Figmee で 3D モデルを生成した作品なら、GLB と 3MF の両方を保存できます。保存に追加のトークンはかかりません。
手順は、メニューの「ギャラリー」から「作品」を開いて 3D モデルを生成した作品を選び、「保存」から「3Dプリント用データ(3MF)」を選ぶだけです。Figmee の 3MF は色の情報を含み、いちばん長い辺が 80mm になる大きさで作られます。大きさはスライサーで変えられます。
3MF は選んだときにデータを用意するため、保存が始まるまで少し時間がかかることがあります。すでに GLB だけを保存していた場合も、同じ作品の画面から 3MF を保存し直せば、変換の作業はいりません。
方法2:スライサーで開いて3MFで保存する
主要なスライサーは、3MF をプロジェクトの保存形式として扱えます。各公式情報の要点は次のとおりです(いずれも2026年7月時点)。
- PrusaSlicer:プロジェクトの保存形式として 3MF をネイティブに採用しています(出典: Prusa Knowledge Base)。
- UltiMaker Cura:読み込み・書き出しの対応形式に 3MF が含まれます(出典: UltiMaker 公式)。
- Bambu Studio:3MF をデフォルトの保存形式として採用しています(出典: Bambu Lab Wiki)。
- OrcaSlicer:Bambu Studio 由来の拡張 3MF をプロジェクト形式として採用しています(出典: OrcaSlicer Wiki)。
ここで注意したいのは、スライサーが GLB を直接読み込めるかどうかは、ソフトと版によって違うという点です。使っているスライサーの公式の対応形式を確認し、GLB が含まれていれば、GLB を読み込んでからプロジェクトとして 3MF で保存します。含まれていなければ、次の方法3に進みます。
方法3:Blenderを経由する
スライサーが GLB を読めないときは、無料の 3DCG ソフト Blender を間に挟みます。Blender は glTF 2.0(.glb / .gltf)の読み込みに標準で対応しており、アドオンは既定で有効です。
一方、Blender から 3MF を直接書き出す機能は、標準機能として確認できませんでした。アドオンが必要な場合があるため、使う版の公式マニュアルで確認してください。確実な道は、STL を経由する次の手順です。
- Blender で「ファイル > インポート > glTF 2.0 (.glb/.gltf)」を選び、GLB を読み込む。
- 書き出したいオブジェクトを選び、「ファイル > エクスポート > Stl (.stl)」で書き出す。
- スライサーで STL を読み込み、プロジェクトとして 3MF で保存する。
STL を通すと、色とテクスチャは失われます。 STL は形しか持てない形式だからです。この道でできる 3MF は形だけのデータになるため、色つきの 3MF が欲しい場合は方法1か方法2を選びます。Blender での読み込みの詳細はGLBをBlenderに読み込む手順、STL の書き出し設定はGLBをSTLに変換する方法で解説しています。
オンライン変換を使うときの注意
インストール不要で GLB を変換できるオンラインサービスもあります。1 回きりの変換なら手軽ですが、次の 4 点を理解したうえで使ってください。
- アップロード=第三者のサーバーにデータを預ける行為です。 自作キャラクターや公開前の作品は、利用規約・保存期間・第三者提供の有無を確認してから使います。
- サイズや回数の上限があることが多いです。 無料枠を超えると変換できない、待ち時間が長い、といった制約が出ます。
- 色がどこまで残るかはサービスによって違います。 変換後のデータに色が残っているかを、必ずスライサーで確かめます。
- 変換結果を確認する手段が限られます。 向きやスケールがおかしくても、その場で気づけないことがあります。
変換後に確認する3点
3MF ができたら、印刷に回す前に次の 3 点を確認します。
1. 寸法。 スライサーに読み込んだ時点で、高さが何 mm になっているかを必ず見ます。Figmee の 3MF はいちばん長い辺が 80mm で作られるので、作りたい大きさに合わせてスライサーで変えます。
2. 向き。 横倒しや逆さまになっていないかを確かめます。Blender を経由した場合は、STL の書き出し設定の Forward / Up で向きを調整できます。
3. 面が閉じているか。 3D プリントでは、立体が「中身のある閉じた形」になっている必要があります。穴が空いていたり面が裏返っていたりすると、スライサーがエラーを出したり、意図しない形で出力されたりします。
色はどこまで残るか
3MF は、色や材質の定義を規格として持てる形式です。ただし、データが色を持っていても、それをどこまで読み込めるかはソフトによって違います。 Figmee の 3MF も色の情報を含みますが、読み込むスライサーによって色の残り方が変わるため、使うソフトの案内もあわせて確認してください。
さらに、フルカラーで出力できるかは、プリンタや印刷サービスがフルカラー出力に対応しているかで決まります。色つきの 3MF でも、単色プリンタでは単色で出力されます。自宅のプリンタで出力するまでの準備は3MFファイルを自宅3Dプリンタで印刷する準備で解説しています。
よくある質問
3MFにすれば色つきで印刷できますか?
3MF は色を持てる形式ですが、それだけで色つきの印刷になるわけではありません。読み込むスライサーが色を扱えること、プリンタや印刷サービスがフルカラー出力に対応していることの両方が必要です。
STLと3MF、どちらで渡せばいいですか?
入稿先が STL しか受け付けないなら STL で渡します。色や印刷設定まで正確に渡したい場合は 3MF が向きます。まずは入稿先や使うスライサーが 3MF に対応しているかを確認してから選びます。
3MFをGLBに戻せますか?
戻せるかどうかは、使うソフトが 3MF の読み込みと GLB の書き出しの両方に対応しているかで決まるため、ソフトの公式の対応形式を確認してください。STL を経由して作った 3MF は色を持たないので、GLB に戻しても色は戻りません。いちばん確実なのは元の GLB を残しておくことで、Figmee で作ったモデルなら同じ作品の画面からいつでも GLB を保存し直せます。
まとめ
GLB を 3MF にする道は 3 つです。Figmee で作ったモデルなら、変換せずに 3MF をそのまま保存できます。スライサーが GLB を読めるなら、読み込んで 3MF プロジェクトとして保存します。読めないなら Blender で GLB を開き、STL で書き出してからスライサーで 3MF として保存します。
色を残したいかどうかで道が分かれます。STL を経由すると色は失われるので、色つきの 3MF が欲しい場合は方法1か方法2を選んでください。




