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デザイン・3D技術

UnityでGLBを取り込む方法|標準非対応の理由とglTFast導入手順

UnityにGLBを取り込む手順を公式ドキュメントに基づいて解説。Unityが標準で対応する3D形式、公式パッケージglTFastの導入、インポート後に生成されるサブアセット、マテリアルやシェーダーのつまずきどころまで技術面から整理しました。

Figmee編集部公開日: 2026-08-19更新日: 2026-08-1918分で読めます
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UnityでGLBを取り込む方法|標準非対応の理由とglTFast導入手順

Unity は 標準の状態では GLB(glTF)ファイルをインポートできません。Unity 公式マニュアルが標準対応として挙げている 3D モデル形式は .fbx / .dae(Collada)/ .dxf / .obj で、glTF・GLB はこの一覧に含まれていません(出典: Unity Manual - Model file formats、2026年7月時点)。GLB を扱うには、Unity が公式に提供しているパッケージ Unity glTFastcom.unity.cloud.gltfast)を Package Manager から追加します。追加後は、GLB を Assets フォルダへコピーするだけで、他の 3D 形式と同じようにインポートされます。

この記事は「GLB を Unity に読み込ませる」という技術的な手順そのものに絞って解説します。イラストを 3D モデルに変換するところから、リグやアニメーションの現実まで含めた全体像は2DキャラクターイラストをUnityに3Dで持ち込む方法にまとめてあるので、ワークフロー全体を知りたい場合はそちらを先に読んでください。

※現在のFigmeeは、アップロードした絵やイラストからフィギュア風画像と3Dモデルデータ(GLB / 3MF)を生成・ダウンロードできるサービスです。実物の3Dプリント品の販売は準備中(Coming Soon)です。

なぜ標準では読み込めないのか

Unity は内部の取り込み経路として FBX を使う設計になっており、公式マニュアルも「可能な限り .fbx を使うのがベストプラクティス」と案内しています。一方 glTF 2.0 は、Khronos Group が策定した「実行時に素早く表示するための」形式で、Web やリアルタイム表示の世界で広く使われています。目的が異なるため、Unity のコアには入っていない、という整理になります。

形式Unity 標準対応特徴
FBX対応Unity の内部取り込み経路。アニメーション・リグの受け渡しに強い
OBJ対応形状中心のシンプルな形式。マテリアルは別ファイル
DAE(Collada)対応XML ベースの交換形式
DXF対応CAD 系との受け渡し
glTF / GLB非対応(パッケージで追加)色・テクスチャを 1 ファイルに内包でき、Web 表示と共通化しやすい

形式ごとの性格の違いはOBJ・FBX・STL・GLBの違いで整理しています。手元のデータがすでに GLB なら、変換をはさまず glTFast で直接読み込むのがいちばん素直です。

Unity glTFast を導入する(所要 3 分)

Unity glTFast は Unity が提供する公式パッケージで、「速度・メモリ効率・小さなビルドフットプリント」を重視して設計されています。glTF 2.0 仕様と多数の拡張に対応し、全プラットフォームと Built-in / Universal(URP)/ High Definition(HDRP)の各レンダーパイプラインをサポートします(出典: Unity glTFast Documentation、2026年7月時点・バージョン 6.17.0)。

公式ドキュメントに記載された導入手順は次のとおりです(出典: Unity glTFast - Installation、2026年7月時点)。

  1. Unity プロジェクトを開き、Window > Package Manager を選択する(20 秒)。
  2. ステータスバーの追加(+)ボタンを押す(10 秒)。
  3. メニューから Add + package by name を選ぶ(10 秒)。
  4. Name 欄に com.unity.cloud.gltfast と入力する(20 秒)。タイプミスに注意してください。旧来の個人リポジトリ由来の名前ではなく、この ID が公式パッケージのものです。
  5. Add を押す(1 分)。最新バージョンが自動で取得されます。ネットワーク環境によっては数分かかります。

用途に応じて追加する任意モジュール

glTFast は、Unity の組み込みパッケージや追加パッケージと組み合わせることで対応範囲が広がります。公式ドキュメントが挙げているのは次のとおりです。

  • Image Conversion: JPEG / PNG テクスチャの対応
  • Unity Web Request Texture: URI 経由での画像読み込み
  • Animation: アニメーション再生
  • Physics: コライダー生成
  • Draco for Unity / KTX for Unity / meshoptimizer decompression for Unity: 対応する glTF 拡張(メッシュ圧縮・テクスチャ圧縮)を使う場合

すべてを最初から入れる必要はありません。「テクスチャが表示されない」「圧縮された GLB が開けない」といった症状が出たときに、該当するモジュールを足す、という進め方で十分です。

GLBをインポートする(所要 2 分)

導入が済んだら、あとは他の 3D 形式と同じ扱いになります。

  1. GLB ファイルをプロジェクトの Assets フォルダへ移動またはコピーする(30 秒)。公式ドキュメントは「glTF ファイルを他の 3D 形式と同様にプロジェクトの Assets フォルダへ移動/コピーできる。Unity glTFast はそれらを Unity ネイティブのプレハブへインポートし、アセットデータベースへ追加する」と説明しています(出典: Unity glTFast - Editor Import、2026年7月時点)。
  2. .gltf 形式の場合は付随ファイルも一緒にコピーする(30 秒)。同ドキュメントは「付随するバッファ(.bin)と画像ファイルもコピーするのを忘れずに。ファイル名と相対パスは変更できない。変更すると参照が壊れる可能性がある」と明記しています。**.glb は 1 ファイルにまとまっているため、この心配がありません。**受け渡しで GLB が選ばれる理由のひとつです。
  3. Project ビューでファイルを選択し、Inspector を確認する(1 分)。インポート設定と、警告・エラーがあればここに表示されます。読み込みが想定と違ったときは、まずこの表示を見ます。
  4. Project ビューでファイルを展開する(30 秒)。インポートされた構成要素として Scenes / Meshes / Materials / AnimationClips / Textures が並びます。個別のメッシュやマテリアルを他のオブジェクトへ流用したいときは、ここから取り出します。
  5. シーンへドラッグして配置する(10 秒)。通常のプレハブと同じ操作です。

拡張子の関連付けについて

glTFast は、インストールすると .gltf.glb の既定のインポーターとして自身を登録します。つまり導入後は、特別な操作をしなくてもこれらの拡張子が自動的に glTFast 経由で読み込まれます。

別の glTF インポーターをすでに使っていて競合する場合は、プロジェクトのスクリプティングシンボルに GLTFAST_FORCE_DEFAULT_IMPORTER_OFF を追加すると、glTFast の既定インポーター登録を無効にできます。複数の glTF 系アセットを併用しているプロジェクトで「読み込み結果が想定と違う」ときは、どちらのインポーターが働いているかを最初に疑ってください。

生成されるサブアセットの読み方

Project ビューで GLB を展開すると出てくる 5 種類は、それぞれ役割が違います。ここを把握しておくと、あとで「一部だけ流用したい」「マテリアルだけ差し替えたい」という要求に素早く応えられます。

サブアセット中身よく使う場面
Scenesノードの階層構造シーンへ配置する本体。通常はこれをドラッグする
Meshes形状データ別のオブジェクトへメッシュだけ流用する
Materials色・質感の設定シェーダーを差し替える/プロジェクトの表現に合わせる
Textures画像データ圧縮設定や解像度をプロジェクト基準に揃える
AnimationClipsアニメーション元データにアニメーションが含まれる場合のみ現れる

AnimationClips が空の場合、それはインポートの失敗ではなく、元の GLB にアニメーションが入っていない ということです。1 枚の絵から生成した 3D モデルは静止したメッシュなので、通常この項目は空になります。

Materials に並ぶマテリアルは、glTF のコア仕様に沿った内容です。glTF のマテリアルはベースカラー・メタリック・ラフネス・アンビエントオクルージョン・ノーマルマップ・エミッシブといったチャンネルで構成されており、Unity 側ではこれらがプロジェクトのシェーダーへ割り当てられます。「思ったより金属っぽい」「テカりすぎる」と感じたときに触るのは、たいていメタリックとラフネスの 2 つです。

他の選択肢も知っておく

glTF を Unity で扱う手段は glTFast だけではありません。Khronos Group が公開している UnityGLTF(2026年7月時点)は、Unity 向けの実行時 glTF 2.0 ローダー/エクスポーターで、こちらもオープンソースで提供されています。書き出し側の機能を重視する場合や、既存プロジェクトがすでにこちらを採用している場合には有力な選択肢です。

どちらが優れているという話ではなく、プロジェクトの要件(対応させたい拡張・書き出しの有無・既存資産)で選ぶ のが実務的です。新規に読み込みだけを目的とするなら、Unity 公式パッケージとして Package Manager から入る glTFast が導入は簡単です。

インポート後に必ず確認する3点

読み込めたからといって、そのまま使える状態とは限りません。

1. マテリアルとレンダーパイプライン

いちばん多いつまずきです。glTFast は Built-in / URP / HDRP のすべてに対応していますが、プロジェクトのパイプラインとマテリアルのシェーダーが噛み合っていないと、真っ白・真っ黒・マゼンタ(ピンク)といった表示になります。マゼンタはシェーダーが見つからないときの Unity の既定表示なので、この色が出たらパイプラインの不一致をまず疑ってください。ライトがシーンに置かれているかも合わせて確認します。

2. スケールと原点

配置した瞬間にキャラクターが巨大だったり極端に小さかったりすることがあります。元データが実寸を意識して作られていない場合に起こる現象で、エラーではありません。Transform の Scale で合わせるか、地面や既存のオブジェクトと並べて相対的に決めます。原点(足元か、体の中心か)も、この段階で確認しておくと後の配置が楽になります。

3. 面の数と表示負荷

AI で生成したモデルや作り込んだモデルは、リアルタイム表示の基準では面が多い場合があります。面が多いほど描画と処理の負荷が上がり、モバイル向けほど影響が出ます(ポリゴン数とは?)。同時に何体表示するのかを基準に、必要なら Blender などで面を減らしてから取り込み直します。

トラブル対応表

症状考えられる原因対処
GLB を入れても何も起きないパッケージが未導入Package Manager で com.unity.cloud.gltfast を追加する
想定と違うインポーターが動く他の glTF アセットと競合GLTFAST_FORCE_DEFAULT_IMPORTER_OFF で切り替える
マゼンタ(ピンク)で表示されるシェーダーとパイプラインの不一致プロジェクトのパイプラインに合ったシェーダーへ差し替える
.gltf でテクスチャが出ない.bin や画像ファイルが未コピー付随ファイルを同じ相対パスで一緒に配置する
圧縮された GLB が開けない対応する拡張のモジュール未導入Draco / KTX / meshoptimizer の各パッケージを追加する
真っ黒で表示されるシーンにライトがないライトを配置し、マテリアルプレビューで確認する
動かせない・ポーズを変えられないボーンが入っていないリギングが別途必要(リギングとは?

よくある質問

Unity に標準で glTF / GLB のインポート機能はありますか?

ありません。Unity 公式マニュアルが標準対応として挙げている形式は .fbx / .dae / .dxf / .obj です。GLB を扱うには、Unity 公式パッケージの glTFast(com.unity.cloud.gltfast)を Package Manager から追加します。追加後は拡張子の既定インポーターとして登録されるため、以降は通常のアセットと同じ感覚で扱えます。

FBX に変換してから取り込むのと、GLB のまま取り込むのはどちらが良いですか?

すでに GLB が手元にあるなら、変換をはさまず glTFast で読み込むほうが工程が少なく、色やテクスチャの取りこぼしも起きにくいです。一方、チーム全体の受け渡し形式が FBX で統一されている、アニメーション付きのデータをやりとりする、といった事情があるなら FBX に寄せる判断も合理的です。形式の性格はGLBファイルとは?で解説しています。

実行時(ゲーム内)に GLB を読み込むこともできますか?

できます。glTFast はエディタでのインポートだけでなく、ランタイムでの読み込みにも対応しています。ユーザーが持ち込んだモデルをアプリ内で表示する、といった設計が可能です。ただし読み込み処理の非同期化やエラー処理は自分で組む必要があるため、まずはエディタでのインポートで表示を確認してから、ランタイム対応へ進むのが安全です。

まとめ

Unity で GLB を扱う手順は、①公式パッケージ com.unity.cloud.gltfast を Package Manager で追加する → ②GLB を Assets へコピーする → ③Inspector で警告を確認し、シーンへ配置する、という 3 ステップに整理できます。Unity が標準で読み込めないのは仕様であり、パッケージを 1 つ入れれば以降は標準的な作業になります。

つまずくとしたら、ほぼマテリアルとレンダーパイプラインの噛み合わせです。マゼンタ表示が出たらシェーダー、真っ黒ならライト、テクスチャ欠けなら .gltf の付随ファイル——と切り分ければ、たいていは短時間で解決します。取り込んだ先で「動かす」ところまで見据えている場合は、ボーンとリグの前提が別途必要になるので、2DキャラクターイラストをUnityに3Dで持ち込む方法で全体の工程を確認しておいてください。

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